「新国立競技場」建設計画案白紙に ! ゼロべースで見直し !
こんばんは~ 篠原です。
2520億円と聞いて、皆さまはピンときますか ?
サラリーマンの生涯年金は大学卒業でも
2億8000万円です。
莫大な金額とわかっても、多分その金額にピンと来る人
は少ないのではないしょうか ?
新国立競技場の最初のデザインは2012年11月に
建築家の安藤忠雄氏が委員長を務めた審査委員会で、
建設費を1300億円として、イラク人女性建築家の
「ザハ・ハディド」さんの作品を最優秀賞に選びました。
ハディドさんのデザインを忠実に再現した場合、
費用が想定の2倍を超える300億円に上がることが
わかりました。
そして昨年5月にまとまった基本設計で、最初のデザイン
と比べ、延べ床面積を25%縮小して、1625億円
に費用を圧縮していました。
ところが、現行のデザインは、スタジアムの屋根を支える
2本の巨大な鋼鉄製アーチ(キールアーチ)が、特殊な構造で
あることを理由に、総工費が当初計画の900億円も
オーバーする金額2520億円に膨らんでいました。
国民やアスリートから批判の声があがっていました。
本日、阿部首相は「現在の計画を白紙に戻し
ゼロベースで計画を見直す」
「五輪の主役は国民一人一人そしてアスリートの皆さんである。
手続きの問題や国際関係など考慮し工事を終えることができるか
検討した。その結果五輪開催までに間違いなく完成することが
できると確信したので決断した」
と新しい建設案を練り直す考えを表明しました。
そして「世界の人々に感動を与える場という大前提のもと
できるだけコストを抑制し、現実的にベストな計画を作る」
と建設計画の見直しに至った理由を説明しました。
新国立競技場の着工が遅れることで、2019年に日本で
開催される、ラグビーワールドカップには、間に合わない
見通しになりました。
ゴタゴタの末の見直し劇の裏に何があったのでしょうか ?
一気に動いたのはこの2か月のことです。
プロジェクトを推進するJSC(日本スポーツ振興センター)
が、修正案の設計図で施工できないかとずっと希望していた
のは事実ですが、2520億円の話の報道を見た政治家が
動き出したということです。
計画をなぜもっと早くに止められなかったのでしょうか ?
一つは全員が他人事だったということです。
もう一つは「安藤忠雄神話」があったためです。
世界的なスター建築家だから、何とかするだろうと。
建築業界も政治家も何も言えなかったということです。
その他にこのレベルの大きさの建築を扱ったことがある
建築家が少なかったということでやってみるまで
わからなかったというのもあると思います。
とにかく、白紙に戻せたと言うことは、税金を支払う
国民にとっては、めでたし
ということですね。
読んで頂きありがとうございます。
失礼いたします。 篠原香代